軍艦島は、軍艦「土佐」の外観に似ているからその名で呼ばれていて、海からみる姿が本当に「軍艦」のようです。
海からみる姿も廃墟となった姿も幻想的で、一度は行ってみたい!と思う方も多いのではないでしょうか?
軍艦島へ上陸してきましたので、軍艦島への行き方、上陸はできるのか、上陸するための条件などをレポートします。
目次
軍艦島への行き方、ツアー参加必須!サンダル、ハイヒール禁止!
軍艦島へ上陸するためには、ツアー参加が必須です。個人で勝手に入ることはできませんので、上陸したい方は、ツアーに参加してください。
ツアーは色々ある中で、私はやまさ海運の軍艦島上陸コースに参加しました。
ネットで予約をすると割引があり、当日にネットで予約をしても割引になるのでおすすめです。
ただ、上陸ツアーに参加しても必ず上陸できるとは限りません。上陸できない場合は「周遊クルーズ」に変更になります。
上陸ツアーに参加する条件がありますので、必ず事前に確認してくださいね。
軍艦島上陸ツアー注意事項
ツアーは予約必須です。
まず、ハイヒールやサンダルでは上陸できませんので、注意してください。
ツアー参加の際に誓約書の提出もあります。
また、島は無人島で、トイレはありません。電気も水道も自動販売機もありません。
アルコールは持ち込み禁止ですが、飲み物は持ち込めます。熱中症の危険もあるので、水を持って行った方が良いです。夏は想像以上に暑いそうですので、気を付けてください。
雨が降っている場合は、雨カッパ着用で雨傘禁止です。同様に日傘も禁止です。
上陸中は、団体行動で、誘導に従って移動し、好き勝手に行動できません。
軍艦島に上陸できる条件は「波」次第!
軍艦島へ上陸できるかどうかは、ツアー会社というより、ずばり「波」で決まります。
雨が降っていても上陸できますが、波が高いと上陸できません。
というのも、軍艦島は、周囲約2.5kmの小さな人工島で、船を止める桟橋も小さく、ロープでつなげるだけなので、どんなに晴れていても、波が高いと上陸ができないのです。
乗ったときは波が静かでも、島に到着するまで上陸できるのかはわかりません。もし、上陸できない場合は、軍艦島の周りを周遊するクルーズに変更になります。
私は、運が良く、ほぼ波がない日で、無事に上陸をすることができました。
やまさ海運「軍艦島上陸周遊クルーズ」参加レポート
やまさ海運の「軍艦島上陸周遊クルーズ」で軍艦島へ上陸しました。私は、当日にネット予約をしました。実は、電話で問い合わせをしたのですが、空きがあり、さらに「ネット予約だと10%引き」と教えていただき、「じゃあ、ネットで!」とネットで予約をしました。
早割もありますので、「この日しか行けない」という方は、早割だと最大20%オフになります。
当日予約だと空いていない可能性もありますので、「絶対に行きたい!」という場合は、事前予約をお勧めします。
軍艦島上陸クルーズのネット予約 |やまさ海運 (gunkan-jima.net)
クルーズ料金は4,200円で、あと、上陸料が310円も必要です。
約2時間30分のツアーです。
やまさ海運「軍艦島上陸周遊クルーズ」参加レポート①出発
軍艦島上陸周遊クルーズは、長崎港ターミナルから出発します。
クルーズ船は、2階建てで、1階は、軍艦島の写真の展示もあり、2階は、オープンでとても気持ちがよかったです。1階は室内なので、暑い日寒い日はこちらがいいかもしれません。
さしま海運「軍艦島上陸周遊クルーズ」参加レポート②クルーズ
長崎港を出発すると、造船所がたくさん見えます。三菱のスリーダイヤがたくさん並んでいて、「岩崎彌太郎(三菱の創始者)、すごい!」と思います。
進行方向に向かって左側が造船所、右側は旧グラバー住宅などの景色で、クルーズも楽しいです。
女神大橋の下を通り、右手にはマリア像や教会などが見え、「ここ長崎は隠れキリシタンの歴史もある」ということを感じます。
軍艦島が近づいてくると、撮影をする人が増えて、だんだんテンションも上がってきます。
やまさ海運「軍艦島上陸周遊クルーズ」参加レポート③上陸
軍艦島に到着し、いよいよ上陸です。
ドルフィン桟橋は小さく、船はロープで縛りつけて上陸します。波が高いと船が止められないから上陸できないのだと、ここで理解しました。
島は自由に見学はできません。これも、入ってみてわかったのが、コンクリートがいつ崩れてくるかわからないので危険なのです。
まず、第1見学広場に集合します。
住居や炭鉱の跡を見ることができます。炭鉱や島の生活のお話を聞き、日本の高度経済成長を支えてくれた人たちが生活の跡なのだと、しっかり目に焼き付けます。
第2見学広場は、当時の共同浴場などがありました。炭鉱で真っ黒になるので、炭鉱から出てきたらまず、服を着たままお風呂に入り、そこで汚れを落としてから、もう一度お風呂に入ったのだそうです。
炭鉱で働く人が出てくる映画を思い出しました。「フラガール」や「天空の城ラピュタ」なども炭鉱夫が出てきますよね。
最後に第3見学広場に行きます。
日本最古の鉄筋コンクリートの高層アパート(大正5年完成)があります。
奥にある高層アパートは、防波堤の役割も果たしていたそうで、住居の窓は海側ではなく島の内側で、
台風がくるとこのアパートよりも高い波がくることもあったそうです。
防波堤を作って人を守るのではなく、人が防波堤になって炭鉱を守っていたことにも衝撃でした。
ただ、東京オリンピックの時には、すべての家庭にカラーテレビがあったり、プールがあったり、島ならではの楽しみ方もあったようです。
さしま海運「軍艦島上陸周遊クルーズ」④周遊クルーズ
島の見学が終わったら、島の周りを周遊します。
外から住居跡がよく見えます。
周遊クルーズは、ぐるりと二回回ってくれるので、船の右側でも左側でもどちらかも島が見えるので安心してください。
離れてみると本当に「軍艦」のように見えます。
離れていく軍艦島が名残おしく、ずっと見ていました。
軍艦島上陸の記念に「軍艦島上陸証明書」を貰いました。
軍艦島とは?明治日本の産業革命遺産
軍艦島は「端島(はしま)」が正式名所で、海底炭鉱を発掘するために作られた人口の島です。
明治23年から三菱の経営(ここでも三菱!)で、八幡製鉄所などへ石炭を運び、日本の近代化を支えてきて、昭和49年に閉山しました。
日本最古の鉄筋コンクリートの高層アパートもあり、近代化が進んでいた跡も見られます。昭和の時代も県下一の電化商品普及率だったそうです。
島には、住宅だけではなく、娯楽施設や神社、病院や学校もあり、この小さな島の中で人が暮らしていて、命がけで日本の近代化を支えてくれた人たちがいたのだな、と崩れたコンクリートの跡を見ながら思っていました。
炭鉱の生活は想像ができないですが、炭鉱が出てくるドラマや映画は色々あり、「こういう生活なのか」とイメージができます。
私が好きな映画の「遠い空の向こうに」も炭鉱が舞台です。
軍艦島上陸クルーズの感想
「軍艦島へ行きたい」とずっと思っていたものの、私は船酔いするので、「波が高い日は船に乗りたくない」と、「天気が良くて当日でも申し込めたら行こう」という気持ちでした。
晴天で波も全くない日に、しかも当日の予約で行くことができてラッキーでした。
実は、この日に、長崎県立美術館で建築家の隈研吾さんの展覧会へ行き、隈研吾さんの「コンクリートは弱い」という言葉を見た後での軍艦島上陸だったので、見学中にこの言葉の意味がよくわかり、とてもミラクルなツアーになりました。
日本の近代化でも長崎は常に最先端だったことも実感し、ますます長崎に興味を持ちました。
そして、ここでも出てくる「三菱」の名前に、改めて岩崎彌太郎のすごさを感じました。
クルーズの後は、出島ワーフのAtticで、龍馬&彌太郎カプチーノを飲みました。
彌太郎さんと龍馬さんのカプチーノに美しい夕日が映え、素晴らしい一日でした。
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