毎年、桜の季節になると、JR東日本の駅の中で東北の桜のポスターが貼られます。それを見て、ずっと憧れていたのが秋田県の「角館」の桜でした。
角館の桜は、ソメイヨシノもありますが、なんといっても武家屋敷通りに咲くシダレザクラ。
江戸時代の建物と枝垂桜の美しさがマッチしていて、これは「一生に一度は見たい桜」だと思います。
角館は、「みちのく小京都」と呼ばれているのですが、角館の枝垂桜は、本当に京都由来の桜なのです。
角館佐竹家の2代目、義明の妻がお輿入れの際に京都三条西家から持ってきた嫁入り道具の中に、3本の桜の苗木があり、それが受け継がれて角館の桜となったそうです。
京都の枝垂桜と同じ桜が角館で見られ、しかも、京都より空いています!
それでは、角館の桜の見どころ、角館への行き方、おすすめスイーツなど、角館の桜レポートです。
目次
角館の桜をおすすめする理由
角館の桜のおすすめは、美しい枝垂桜と武家屋敷で、京都と同じピンクの枝垂桜が見られることですが、なんといっても京都よりも人が少ないです。
京都の桜も美しいですが、とにかく人が多いのが難点です。人混みを避けたい方にお勧めです。
しかも、東北は、桜の開花時期が4月下旬から5月下旬のため、時期をずらして桜を楽しめます。
角館は、交通の便もよく、角館駅で降りたら徒歩で桜の名所を歩けます。
そして、東北らしく、まだ雪が残る山があり、「雪山と桜」は絵画のようです。
角館への行き方、秋田新幹線が便利。飛行機での行き方。
角館は、秋田新幹線で行くのが一番便利です。
東京駅から秋田新幹線に乗り、角館で下車します。乗車時間は約3時間です。
ここで鉄オタネタを一つ、秋田新幹線E6系「こまち」のデザインは、フェラーリのデザイナーの奥山清行氏が手掛けています。
赤くてかっこいい新幹線ですので、一度乗ってみてください。
車内は稲穂をイメージしたデザインになっています。
角館への飛行機での行き方
角館に飛行機で行く場合は、秋田空港へ行きます。空港からからエアポートライナーが出ています(要予約)
運賃・時刻表|秋田エアポートライナー AKITA Airportliner
インターネット予約は前々日の17時まで、電話予約は前日の17時までですので、予約をお忘れなく!
秋田空港から角館まで片道4,000円です。
エアポートライナーを使わない場合、予約を忘れた場合は、秋田駅までリムジンバスが出ています。
値段は950円です。
秋田駅までバスで行き、そこから普通電車または新幹線で角館へ行くことができます。
駅を降りた瞬間にシダレザクラがあり、そこですでに大はしゃぎでした。
こちらに観光案内がありますので、ガイドマップをもらうのがおすすめです。
角館の桜の見どころ、桜のトンネル
角館の桜は、武家屋敷の枝垂桜だけだと思っていたら、もっと素晴らしい景色がありました。
桧内川沿いに2km続く桜のトンネルです。こちらは国の名勝指定になっています。
こちらはソメイヨシノの桜のトンネルです。このソメイヨシノは、上皇陛下のご誕生を記念して昭和9年に植えられたものだそうです。
このトンネルを歩いているだけでも、のどかで、しみじみと桜を堪能できます。
角館の桜、武家屋敷の楽しみ方
角館の見どころの武家屋敷、歩いていて思ったのが、「とにかく人力車が景色にぴったり」ことです。
こんなに人力車が映えるなんて、人力車に乗らないのはもったいないです。さすがに、この通りはちょっと混んでいますが、人力車はいい場所で写真も撮ってくれるので良いですよ。
武家屋敷と枝垂桜を通り沿いに歩くのもいいですが、有料なところもありますが、中に入るのもおすすめです。
おすすめは、青柳家で、こちらには「解体新書記念館」やお庭で抹茶をいただける「茶寮あおやぎ」と、アンティークな雰囲気でコーヒーがいただける「ハイカラ館」があります。
こちらがハイカラ館で、メニューに「南蛮茶」と書いてあり、ちょっと長崎を思い出しました。
南蛮茶は普通のコーヒーです(笑)。
アップルパイもありました。
秋田出身の青柳家の親戚の小田野直武が「解体新書」の挿絵を描いたことから、解体新書の資料館もあり、また、「秋田蘭画」というものがあることを初めて知りました。江戸、京都、長崎から遠い秋田がこんなにハイカラな場所だったなんて驚きでした。
角館のおすすめ、安藤醸造所の「きりたんぽっぽいみそマカロン」
角館で桜と同じぐらいテンションが上がったのが、安藤醸造のきりたんぽっぽいみそマカロンです。
秋田名物「きりたんぽ」の形をしたみそマカロンで、きりたんぽのような焦げ目のようなものもあり、見た目も完璧なのです。「これぞ!秋田!」と、勝手に秋田名物に指名したいぐらいです。
名前もユニークで、「きりたんぽっぽいみそマカロン」とそのままで、お店でしか買えません。「これを考えた人は素晴らしい」と大絶賛でした。
安藤醸造は、創業1853年の醸造所で、「無添加」「天然醸造」の味噌や醤油、漬物などを売っています。
白だしも美味しくて、角館に行ってからファンになり、私はお取り寄せをしています。
お店の中も江戸時代にタイムスリップしたような雰囲気です。
角館のお土産にぜひ立ち寄ってみてください。
角館のお土産、樺細工の小物
角館のある仙北市の伝統工芸は、樺細工です。樺細工は、山桜の木の樹皮を使った工芸品で、湿気を避けて乾燥を防ぐ特徴があるので、お茶を入れる茶筒が代表的です。
私は、樺細工の箸置きとお箸をお土産に買ってきました。
桜のものは季節限定になってしまいますが、箸置きならば邪魔にならず、ちょっとしたことで季節感も出せるので桜の季節を楽しむのにぴったりなアイテムだと思います。
樺細工伝承館の桜も見事でした。
角館に行く前におすすめの小説
以前からずっと憧れていた角館ですが、行くきっかけになったのが、原田マハさんの「旅屋おかえり」でした。
小説の出だしも好きですが、角館の桜の描写も素敵で、「これは絶対に見てみたい」と、角館に行くことを決めたのでした。
新幹線の中で読むと、より臨場感があるかもしれません。
角館の桜の感想、写真よりもすごかった!
角館の桜は、ポスターの写真より実物が素晴らしかったです。
ソメイヨシノもいいですが、枝垂桜が可愛くてゴージャスで、すっかり角館のファンになりました。
枝垂桜は新桜になっても雰囲気がありそうですので、観光客が少し減った葉桜の季節に行くのもよさそうな気がします。
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