「インスタ映え」する可愛いスイーツや非日常なおしゃれな空間などで楽しむアフタヌーンティーがブームになっています。
私もアフタヌーンティーが好きで、東京中心に色々な場所に行き、海外でも行くようになりました。
アフタヌーンティーブームのおかげで、季節やイベントごとにアフタヌーンティーがあったり、アフタヌーンティーセットがある場所も増えました。
アフタヌーンティーは、イギリスの貴族から始まりました。そもそもアフタヌーンティーとは何なのか、アフタヌーンティーの歴史やマナー、楽しみ方やおすすめ情報などをご紹介します。
目次
アフタヌーンティーの歴史①午後のお茶の始まり
アフタヌーンティーの発祥の地はイギリスの「ウーバンアビー(Woburn Abbey)」というお屋敷です。
1840年代のイギリスでは、産業革命で家庭用ランプが普及し、仕事時間が延びたり夜の社交の時間が長くなっていました。昼食から夕食までの時間が長くなり、おなかがすきます。
そこで、ベットフォード公爵家第7代目のアンナ・マリアが、空腹を紛らわすために紅茶とバター付きのパンやビスケットなどを食べるようになり、初めは一人で過ごしていたのをゲストとともにドローイングルーム(応接室)で楽しむようになったのが「午後のお茶」の始まりです。
この昼食後から夕食前までの「午後のお茶」は、上流階級の女性たちの間で広まり、ヴィクトリア女王もウーバンアビーでのもてなしを受け、王室でもアフタヌーンティーが主催されるようになります。
実は、この「アンナ・マリア」ですが、誰もが1度は見たことがあるのですよ。
キリン「午後の紅茶」のパッケージになっているこの方です!
しかも、パッケージにアフタヌーンティーの発祥についても書いてあり、「ベットフォード公爵夫人」の名前もあるのです!
これを知ると、アフタヌーンティーの歴史って身近に感じますよね!
アフタヌーンティーの歴史②三段スタンド登場
アフタヌーンティーといえば、三段スタンドを思い出しますよね。しかし、アフタヌーンティーが貴族のみで楽しまれていたころは、使用人がサーブしていたので、スタンドではありませんでした。スタンドになったのは、20世紀になり、階級に関係なく紅茶を楽しめるようになってからです。使用人が一つづつ持ってくるスタイルから、スタンドにまとめての提供に変わりました。
三段スタンドは「優雅」なイメージがあったのですが、サービスの効率化のためだったのですね。
サービスの簡略化なので、三段スタンドには意味があり、一番下はサンドイッチなどお食事系のもの、真ん中は温かいスコーンなど、一番上はデザートです。食べる順番は、「一番下から」というのがマナーと言われています。
しかし、甘いものを食べた後にしょっぱいものを食べたくありませんか?
それに、ホテルやティールームによっても並べ方が違う場合もありますよね。
私は、甘いものをとしょっぱいものを交互に食べていますし、日本の場合は誰も気にしていないと思うので楽しめればいいと思っています。
それを言い出したら、写真をバシバシ撮っているのもマナー違反になってしまいますよね。お店によっては「どんどん撮ってSNSに上げてください」というところと、「写真は撮らないでください」というところがあるので、お店や他のお客さんに迷惑をかけないよう、楽しむのが良いと思います。
アフタヌーンティーの歴史③スコーンについて
アフタヌーンティーに必ずついてくるのは「スコーン」です。
スコーンと紅茶のセットのことは、クリームティーといいます。
スコーンには、クロテッドクリームとジャムがついています。
スコーンは、必ず手で横に二つに割っていただきます。縦に割ることやナイフを入れることはタブーとされています。
理由は、スコーンの由来にあります。
スコーンは、スコットランドの「スクーン宮殿」にある縁起のいい「石」に由来するといわれています。歴代スコットランド王は、この石に腰を掛けて戴冠式をしていました。しかし、イングランドのエドワード1世がスコットランドの大切な石を戦いの戦利品として持ち帰り、この石をイングランド王の戴冠式用の椅子にはめ込ませました。スコットランドを尻に敷く形で戴冠式を行われるようになり、スコットランドとイングランドの合併後にスコットランドに戻りました。現在は、エディンバラ宮殿に保管されています。石は戻りましたが、英国王の戴冠式の際は「スクーンの石」がはめ込まれます。映画「英国王のスピーチ」にも戴冠式の椅子が出てきます。
スクーンの石は玉座の石のため、ナイフで切ることは「王に対する反逆」ととられることでタブーなのです。スコーンについているナイフは、先が丸くなっていてクリームやジャムを塗るためのものなのです。
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