ロンドンだけではなく、ヨーロッパ各国で、観光客が狙われています。
ガイドブックにも書いて「ある事件」に遭遇してしまいました。
偽警官詐欺
イギリスのガイドブックを買ったときに、偶然に一番最初に開いたページが「偽警官による詐欺やスリ事件」のページでした。
今思うと、「予告だったのではないか」と思います。
見事に遭遇してしまいました。
今後、ヨーロッパを旅行される方の参考になればいいと思いますので、事件の詳細を書きます。
事件の詳細
事件に会った場所は、パディントン駅の近くの安いホテルが並んでいる道、ノーフォークスクエアでした。
駅から近くても夜は危ないので、そんなに遅くならないようにはしていたのですが、夜の8時近くになってしまったため、急ぎ気味でホテルの前の道を歩いていると、男の人が声をかけてきました。
声をかけてくる人はほぼ怪しい人です。
無視をして急ぎ足で歩いていると、その男が追いかけてきて、「怪しくない、自分はツーリスト」だと言ってきます。
とにかく関わらないようにと、さらに急ぐと、目の前から二人組の男の人が歩いてきました。
その人たちは、身分証明書らしきものを見せてきて(写真はついているけど、ポリスとは書いていません)、自分は警官だ、昨日、ここでドラッグの事件があり、捜査をしていると言ってきました。
「これは、まさに『偽警官』!」とわかったので、身分証明書を出せと言われたのですが、「パスポートは持っていない」と答えました。
これが、偽警官の手口で、「パスポートを出せ」と言ってきて、カバンを開けたときに財布を盗むのだとガイドブックに書いてありました。
先ほど、つきまとってきた自称ツーリストと一緒に偽警官につかまったのですが、自称ツーリストは、素直にクレジットカードを出しています。
ドラッグを持っていないか、持ち物検査をすると言われ、立ち止まってしまっており、自称ツーリストが偽事情徴収に応じているため、逃げ道がありません。
しぶしぶカバンを開けると、偽警官が中身を取りだし、それらしく一つ一つにおいをかぎます。「IDを出せ」と言われ、しぶしぶクレジットカードを出すと、今度は、身分を照合するからピンナンバー(暗証番号)を言えといわれます。
明らかに偽ポリスです。
カバンを探られている間に、パスポートが見つかったのですが、「パスポート、持っているじゃん」と言われましたが、ここからは、「エイゴ、ワカラナイ」という態度で通しました。
偽警官は、せっかく見つけたパスポートには興味がなく、執拗に財布の臭いばかりかぎます。
自称ツーリストは、素直にピンナンバーを言って、OKが出ていました。恐らく、彼はデモンストレーションで、「こうやってやるんだよ」という見本なのでしょう。
ホテルまでは、もうすぐなのですが、目の前に男が二人、隣の自称ツーリストは絶対に仲間で、道が塞がれていて、この3人を振り切って逃げられるか自信がありません。
とりあえず、偽の暗証番号を言ったところ、誰かと話をしていて、間違っていると言われます。
さらにしつこく、カバンをさぐりはじめました。
それらしく財布ばかり触り、財布のにおいをかぎます。
財布には、クレジットカード1枚とプライオリティパスと、現金£10と3000円しか入っていません。
プライオリティパスも取られそうになったのですが、「そのカードは?」と言われたときに、また、「何を言っているの??」という態度でわからないような態度をしていたら、クレジットカードでないことがわかったようで、その後は全く触りませんでした。
その後、しばらく暗証番号を聞かれ続け、間違えるたびに、さらに財布を取り出し、離してくれません。
それらしく臭いをかいでいるのですが、ドラッグって財布に入れるとは限らないと思うのですが、財布以外に興味はないようです。
ナンバーが間違えていると言われたあたりから、日本語で番号を言ってみたり、とにかく英語がわからないという態度を全面に出してみました。
この時、多分、私は、やはり怖かったので、怯えていたのだと思います。
英語も通じない、動揺して番号を間違えていると思われたのか、偽警官も「とにかく落ち着け」「落ち着いてピンナンバーを言え」と、言っていました。
このまま番号を言わないでいたら、いつまでも開放してくれないどころか、「バッグごと盗まれてしまうかもしれない」、「パスポートと携帯だけは死守したい」「どこかに連れていかれたら大変」と、観念し、正しい番号を言いました。
仲間と連絡を取って、照合できたようで、やっと解放されました。
ホテルに戻り、速攻、カード会社へ連絡しようとしたところ、カードがありません。どうやら抜かれたようです。
しばらく動揺していたため、15分ぐらい電話のかけ方すらわからなくなり、やっと、カード会社へつながったときは、ほっとしました。
カード会社へ事情を話し、照合してもらったところ、ATMから78,000円を引き出そうとしてエラーになっているとのこと。
結局、キャッシングはエラーだったので、被害はありませんでした。
暗証番号を3回間違えたからなのか、限度額以上のものを引き出そうとして何度もやってエラーになったのかわかりませんが、とにかくエラーで良かったです。
クレジットカードの損害について
実は、イギリスに行く前に、海外でカードを不正利用された話を聞いていて、キャッシングで新車一台分ぐらいの被害があったそうで、キャッシングの限度額は下げた方がいいと言われていました。
この話を聞いたのも、ポリス詐欺にあう運命だったのかと思ってしまったのですが、キャッシングの不正利用は、海外旅行保険は適用されないようです。
カード会社によるかもしれませんが、不正に買い物された分は、保証されているのですが、暗証番号が合った時点で、保証の対象外になるそうです。
私のキャッシング枠は10万円だったのですが、とりあえず、携帯とパスポートさえ盗まれなければいいと観念して、10万はあきらめ、暗証番号を言いました。
キャッシングはエラーのおかげでなんとかなったので、助かりました。
また、不思議なこともあり、あんなにしつこく財布を触っていたくせに、現金は無事でした。
これは奇跡的だそうで、「なんでだろう?」と思ったら、「少なかったからじゃないか」とのことです。
もしかしたら、カードは1枚しか持っていない、しかもそのカードも高額を引き出せない、現金は£20しかもっていない(日本円で3000円ぐらいです)、金目のものは何ももっていない、しかも英語も話せないアジア人に同情してくれたのかもしれません。
抵抗もしなかったので、私が相手を警官だと信じているように見えたのか、ポリスらしくふるまってくれたのでしょうか(笑)
まとめ
この話をすると、ロンドン以外でも偽警官に会ったことがある人が意外と多いので、どこの国でもあることかもしれません。
ロンドンだと、アジア人が特に狙われているそうです。ホテルの前は危ないので、特に気を付けてください。
警察でも、警官の身分証明書には「POLICE」と書いてあること、警官は、クレジットカードも見ないし、暗証番号を聞くことは決してないと、「Never!!」と何度も強調されました。
偽ポリスだとわかっていたけど、逃げられなかったと訴えておきましたが。
まずは、声をかけられても立ち止まらない、相手にしないことが一番です。逃げ切れない場合も、カバンをあけないで、なんとかごまかして立ち去る、英語がわからないふりをすることです。
何か言われても、キョトンとして日本語で返す作戦と、違う暗証番号を言う作戦も良いと思いました。キャッシングは暗証番号を3回間違えるとエラーになるので、現金を引き出せません。
実は、カバンの中の別の場所に、もう1枚カードを隠していました。これが犯人に見つからなくて本当に良かったです。
イギリスは、現金を使えるところが少なく、これが取られたらアウトでした。
現金も分散して持っていて良かったです。
でも、どうにもならない状況だったら、命を最優先に、お金を渡して逃げてください。
私も全く抵抗せず、むしろ従順に従っているように見えたおかげで、ケガもせず、余計な物も盗まれず、怖い思いはしましたが、被害額は、カードの再発行手数料のみですみました。
カードによりますが、エポスカードは、ロンドンにもエポスカードのカウンターがあり、すぐに再発行してくれ、ホテルに届けてくれるそうです。ゴールドカードだと手数料もかかりません。
盗まれたのが、エポスカードだったらよかったのですが、ANAカードを盗まれてカードを止めたため、ANAのアプリにログインできなくなったため、危うく飛行機に乗れなくなるところでした。
帰りのEチケットも印刷しておいて良かったです。
やはり、「必殺、紙!」で、オンラインが繋がらないリスクもあり、紙で持ちあるくのが安心だと思いました。
また、カードのキャッシングについても、カードの規約を読んでおく、海外旅行保険を確認しておく、キャッシング枠は最小限にしておくのが良いと思います。
キャッシング枠は知らない間に上がっているので、もう少し下げておこうと思いました。
正しい暗証番号を言った時に、「キャッシングの限度額を下げておけばよかった」と、聞いていたのにやっておかなかったことを後悔しました。
この日に泊まった場所が、パディントンで、たまたまその日は、夜中にずっと外からサイレンの音が聞こえ、怖い場所に泊まってしまった・・と、さらに隣のEdgware Roadの駅の周りは、移民街でさらに怖くて、帰りにスーパーに寄ろうと思って道を間違えたときは、すぐに地下鉄の駅に戻りましたが、パディントンの駅前が再開発中で、綺麗な方へ行くと怖くはなかったです。その後は、危ない目には合わず、残りのイギリス旅行は楽しめました。
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コメント
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